※この記事は8月13日にSmartNewsに掲載されました。
目次
羽田発-大阪伊丹空港行きANA37便に緊急事態が発生
発表によると8月12日午後6時半ごろ、羽田発-大阪伊丹空港行きANA37便に緊急事態が発生。急遽、同機はスコーク77を宣言し、羽田に引き返すというトラブルが起きました。
ちょうど32年前の今日8月12日の18時00分、同じく羽田発–大阪伊丹空港行きJAL123便が羽田空港を離陸後に緊急事態が発生し、御巣鷹山に墜落するという悲劇が起きました。
偶然にしてもゾッとしてしまいます。
フライトレーダー24でもはっきりとエアターンバックしているのが記録されています。
スコーク77ってなに?
スコーク77(スコークなななな、スコークセブンセブン)とは、
航空機から信号を発信→中継器が受け取る→他の航空機に状況を伝える
というシステムでコードによって状況を伝達しています。
- 7500→ハイジャック
- 7600→通信機故障
- 7700→緊急事態
今回は7700、つまり緊急事態の信号が伝わりました。
仮にハイジャックされて犯人がコックピットにいても、
パイロットがコードを入力すれば無線で交信せずとも伝達できるということです。
機内では何が起きていたのか?
緊急事態発生時の客室内の映像
youtu.beCAのアナウンスの声が震えていたとの情報提供があるようですが、
動画を見る限り声の詰まりが所々あるものの、
客室乗務員は比較的冷静に対応されているように思えます。
また、後半にパイロットからの説明が入りますが、
口調は穏やかで客室の緊張を和らげているように感じられます。
日頃から多くの訓練を通して、危機管理がどれだけ徹底されているかを知ることができます。
ツイッターでは
羽田発大阪伊丹行き 全日空37便
機体トラブルにより羽田に引き返しました。
原因等はまだ不明とのことです。
19時3分現在機内待機です。 pic.twitter.com/aUFLgSSaXF
— 堀竜樹 (@TATSUKI44345479) 2017年8月12日
ANA37便に乗ったけど、途中で急降下、急旋回して羽田に戻ってきた。初めて酸素マスク出てきた…。 pic.twitter.com/zY2YJgzTXZ
— Momo.K (@Momo8631) 2017年8月12日
機内が焦げ臭い
ANA37便 羽田18時発に搭乗したところ、1824頃の離陸の際にバンと大きな音がし、その後の上昇中もガーという音が続き、振動がシートに伝わる状況でした。
引用元 www.okamilernoboyaki.com(引用元へはこちらから)
飛行機、焦げ臭い匂いがして、酸素マスク降りてきて、羽田に引き返しになりました(´;Д;`)
一応、無事着陸はしています。
多分、普通に降機はできると思いますが…
肝を冷やしました(>_<)— さとし@はま (@satoseay) 2017年8月12日
原因は?
全日空の担当者いわく「油圧系統の不具合の可能性があったため、機長の判断で羽田空港に引き返しました。午後8時までにけが人などの報告は受けていないです。」
国土交通省やANAは事故が起きた原因について、詳しく調べを進めています。
※8月13日12時50分追記
ANAより正式に事故原因についての見解がありました↓
指定されたページが見つかりません│ANA
※ページが削除されたようです。すいません。
代わりに、探し物があるなら空の旅に出かけましょう、というページに変わりました。
なかなか粋なコピーです。
※8月13日21時00分 最新情報追記
by www3.nhk.or.jp
※こちらも数日後、削除されてしまいました。
ANAのように粋なページは出てきません。
JAL123便との共通点
状況の共通点
・18:00発
・東京発伊丹行
・気圧異常
・離陸後にバンという異音
・8/12
飛行ルートからも
いくら偶然でもこれは不気味
同じ時間帯に同じ行き先の飛行機が同じ場所で緊急事態
無事羽田に引き返したらしいが酸素マスク降りてきたらしい
一枚目 – ANA37
二枚目 – JAL123 pic.twitter.com/Z1gt7LF7AR— TM (@tm_network0605) 2017年8月12日
JAL123便との相違点
JAL123便=離陸後、制御不能に陥り御巣鷹山に墜落。
(パイロットは右旋回=陸側を選択)
ANA37便=エアターンバックで難を逃れる。
(パイロットは左旋回=海側を選択)
※JAL123便とは違う選択をしたのは、後のFFS(フルフライトシミュレーター)で同じ状況を想定しての訓練から導かれた結果ではないかと思われます。
同じフライトプラン(同じ航路の飛行計画)であれば、なおさら何度も同じ訓練をしているものと推測されます。
まとめ
あの日も同じ時間にNHKがJAL123便のニュースを放送してた。まさに33回忌に同時刻、同ルート、同じ油圧の事故って、背筋が凍る。トワイライトゾーンに出てきそうな話だ。
あの時の犠牲者たちが守ってくれたのか。。#NH37 #ANA— 江戸の監査人 (@c_wdgf) 2017年8月12日
日航機墜落事故の日に
全日空が異常に気付き引き返してくる。
何か日航機墜落事故の犠牲者の魂が
旅行者を守ってくれてるみたいで
不思議な気持ちになった。— ༒ひだまり@相方 柴ちゃん༒ (@Hidamarinyan) 2017年8月12日
類似点の要素があまりにも多いので、偶然という言葉だけで片付けられない事象に違いない。
最終時点での相違の理由は、単に「テクノロジーの進歩があったから」ということだけなのだろうか?
時が何年、何十年経とうとも、絶対に風化させてはならないことがある。
今日の出来事は32年前の悲劇が改めて我々に問いかける大きなメッセージになったことはいうまでもない。
NH37 ANA37便にご搭乗のみなさんへ筆者からのご挨拶
ご搭乗の皆さまへ。
本日も、お仕事に、そしてご旅行にANA37便をご利用されていることと思います。
また、数日後にご搭乗を控えていらっしゃる方もいるかと思います。
この記事を書かせていただいた理由は、決してこの度の緊急着陸という事態にまで発展した出来事を、根拠のない噂で広めようとしたのではありません。
私も仕事で、主に国際線のフライトを年間20回くらいのペースでよく利用していました。
おかげで、何も知らなかった航空関係の事に非常に興味を抱くようになりました。
決して詳しくはありませんが、航空オタクに近いかもしれません。
ちなみに「月刊エアライン」の定期購読もはや10年が経とうとしています。
この度の緊急着陸で、搭乗者の皆さんには大変な不便を強いられたかと思いますが、何よりも全員無事であったという事が嬉しくて記事にさせて頂きました。
JAL123便で犠牲に遭われた方々には、本当にお悔やみを申し上げる次第ですが、2度と起きてはならないことだと思います。
空の旅は本当に素晴らしいものです。
機窓からの眺めは、2度同じものはなく、毎回私たちに深い感動を与えてくれます。
みなさんにとって、このANA37便のフライトが思い出深いものになる事を願っています。
Have a nice flight! Good day!
この記事を書いた人
はてなブログを更新しました。https://t.co/01v4CTKmrF …#ANA #緊急事態 #JAL123 #緊急着陸
— GRE(ぐれ) (@zil522is_great) 2017年8月12日
あともう一つ、8月12日というと、1958年8月12日にも航空機事故が起こっているんですよね。
『全日空下田沖墜落事故』
全日空初の飛行機事故だそうです。
なんか不気味なものを感じますね。